エクイティファイナンスで自己資本を増加させる！メリットや成功事例を解説
merhythm
「資金調達の方法として、エクイティファイナンスの利用がおすすめと聞いたが、活用方法がわからない」
といった疑問を持っている方もいるでしょう。
企業運営をする前に、資金調達の知識はそろえておきたいですよね。
そこで本記事では、エクイティファイナンスの概要やメリット、ワアク株式会社の事例を解説します。
経営人材になる際に、エクイティファイナンスを利用して、企業を安定・成長につなげましょう。
エクイティファイナンスは、自己資本となる資金調達
エクイティファイナンスのメリット2選
├ 返済義務がない
└ 多額の資金調達ができる
エクイティファイナンスの成功事例
└ ワアク株式会社
エクイティファイナンスで事業を安定させる
エクイティファイナンスは、自己資本となる資金調達
エクイティファイナンスとは、企業が新たな株を発行して、事業の成長や安定のために出資者から資金調達することを指します。
よく比較されるデットファイナンスとの違いは、「資本」か「負債」かといった点です。エクイティファイナンスを行った場合、調達した資金は資本とみなされます。しかし、テッドファイナンスとして銀行や取引先から資金調達をした場合、負債とみなされるのです。
またエクイティファイナンスは、「公募・株主割当増資・第三者割当増資・転換社債型新株予約権付社債」の4種類の方法に分かれます。ここでは、以下2点について解説します。
- 公募
- 第三者割当増資
公募とは、企業の時価総額に近い価格で新株を発行し、投資家に買ってもらい、資金調達する方法です。時価総額に近い価格で新株を発行するため、少数の株でも多額の資金を調達できます。
第三者割当増資は、既存の株主でなくても、第三者に株を引き受ける権利を与える資金調達方法です。特徴として、取引先企業との関係構築ができる点や時価総額が低い際に、資金調達を増やせるといった点が挙げられます。
エクイティファイナンスのメリット2選
エクイティファイナンスのメリットはどのような点が挙げられるのでしょうか。
- 返済義務がない
- 多額の資金調達ができる
以下の項で、詳しく解説します。
返済義務がない
エクイティファイナンスは、デットファイナンスと違い負債ではないため、株主に対しての返済義務がありません。借り入れをすると、事業がうまくいかない際に、返済のストレスで頭を悩ませてしまう方も多いでしょう。それにより、ビジネスに集中できなくなる可能性もあります。
もちろん、株を発行して調達した資金で事業を展開して、利益が出た際には配当金を株主に支払う必要があります。しかし、事業がうまくいっていない段階で返済義務がない点は、精神的な安定につながるでしょう。
ただ、株主に株を握られているため、経営判断が自由にできない可能性があります。そのため、「資本になるか負債になるか」でエクイティファイナンスを行うのではなく、デットファイナンスとの比較検討が必要です。
多額の資金調達ができる
金融機関で借りる際には、企業の事業や返済能力、担保などを見られるため、多額の借り入れが難しいでしょう。しかし、エクイティファイナンスは、事業の成長性や時価総額が高いといった点を確認され投資家に認められると、多額の資金調達が可能です。
多額の資金調達ができると賃借対照表の純資産の部が増え、自己資本比率が向上します。そして、自己資本比率の増加により、企業の財務体質改善が見込まれるのです。
その結果、金融機関で借り入れする際にも、高い自己資本比率を持っていると借りやすくなります。
エクイティファイナンスで多額の資金調達をする際には、将来性を感じさせる企業づくりが必要なため、自社事業の見直しをおすすめします。
エクイティファイナンスの成功事例
ここまで、エクイティファイナンスの概要やメリットを解説してきました。では、成功させるためにはどのような点が必要なのでしょうか。
経済産業省が公開している「エクイティファイナンスに関する基礎知識」によると、エクイティファイナンスの成功について、2点の内容が記載されています。
「出資を受けた際には、経済的なリターンを期待されるとともに、それを実現するための努力を含め、約束事の遵守を求められる」
「株主総会の厳格な運営や、投資契約事項の遵守」
出典：エクイティファイナンスに関する基礎知識 | 経済産業省
上記のような考えや取り組みが必要です。以下の項で、エクイティファイナンスを成功させたワアク株式会社の事例を紹介します。
ワアク株式会社
ワアク株式会社は、オフィス家具を専門に製造している企業です。
先代の経営者から企業を引き継ぎましたが、資金が十分になかった点や、時代の流れに追いつく点から、エクイティファイナンスを始めています。
エクイティファイナンスでの資金調達を目指し、審査を受け、50のベンチャーキャピタル（将来的に成長が見込まれる未上場企業に投資する企業）へプレゼンを行いました。さらに、ベンチャーキャピタルや先輩起業家からの厳しい批評にさらされながら、事業構想を発展・具体化につなげました。それにより、2020年11月「九州オープンイノベーション1号投資事業有限責任組合」より、第三者割当増資にて資金調達の実現に成功したのです。
その結果、ワアク株式会社は、さらなる事業展開を行い、在宅ワークに最適化されたワークデスクの開発につなげ、販売拡大を成功させています。
エクイティファイナンスにより、資金調達だけでなく、相談をしながら、事業の成功につなげられます。
エクイティファイナンスで事業を安定させる
エクイティファイナンスは、返済義務がなかったり、多額の資金調達ができたりといったメリットがあります。さらに事業に行き詰まっていても、ワアク株式会社のようにエクイティファイナンスの利用で、成功につなげられます。
また経営では、資金調達だけでなく、経営戦略や会計の知識も必要です。以下の記事では「経営者になるためには」といったテーマで、今後経営人材になりたい方に向けて、役立つ知識を解説していますので、参考にしてください。
