Web3とは何か?Web3が社会に与える影響をわかりやすく解説


最近「Web3(Web3.0)」という言葉を耳にする機会が増えています。しかし、Web3とは何か、まだはっきり理解できていない方も多いでしょう。

Web3とは、次世代のインターネットを表す概念です。社会に大きな変化をもたらし、私たちの生活や仕事にもその影響が及ぶと考えられています。

そこで今回は、Web3についてわかりやすく解説し、人々に与える影響、今後の課題について説明します。Web3の概要と今後の動向について十分理解しておきましょう。

IT業界以外にも革新をもたらすWeb3(Web3.0)とは?
├ Web3の3つの特徴
└ Web2.0との違い
Web3が社会にどのような影響を与えるのか?
├ 人々の働き方を変える
├ 金融業界の構造を変える
└ 今までのマーケティング常識を覆す
Web3により社会が発展する

IT業界以外にも革新をもたらすWeb3(Web3.0)とは?

Web3とは「分散型インターネット」と呼ばれるインターネットの新たな概念を指します。言いかえると、データを特定のプラットフォーム(事業者)に依存させずに、自律的に運営されるインターネットのあり方です。

Web3は、ブロックチェーン技術により成り立っています。ブロックチェーンとは、取引データを暗号技術で記録して一本の鎖につなげ、正確な取引履歴を保存する技術です。

政府が2022年6月に閣議決定した「経[e]済財政運営と改革の基本方針2022(骨太方針2022)」にも、新しい資本主義に向けた改⾰としてWeb3.0などの環境整備が明記されています。

このようにWeb3は、政府も後押ししているインターネットの考え方であり、今後の普及が期待されます。

Web3の3つの特徴

Web3の特徴として、以下の3点が挙げられます。

  • 個人情報を自己管理できる
  • サーバー経由無しで、情報交換できる
  • ブロックチェーン技術を応用できる

まずは、個人情報を自己管理できる点です。今までは、GoogleやAmazonなど一部の企業がユーザーのデータを管理していました。しかしWeb3では、ブロックチェーン技術により、ユーザー側が個人情報を管理できるようになります。それにより、情報の漏洩や改ざんといったリスクを避けられるでしょう。

また、サーバーを経由せずに情報のやりとりが可能なこともWeb3の特徴です。仲介企業がなくなり、ユーザー同士の自由な通信が可能になります。

そして、ブロックチェーン技術を活用したさまざまなサービスが実現可能になります。例えば、仮想通貨の発行です。ブロックチェーンは複雑な構造をしているため、第三者によって書き換えられにくくなります。そのため仮想通貨は、信頼のある通貨となっていく可能性があります。

Web2.0との違い

Web2.0とWeb3.0の違いは、Web2.0では情報の中央集権化が起こっているのに対し、Web3では分散型ネットワークを活用し、特定のプラットフォームに情報が偏らなくなることです。

Web2.0では、TwitterやYouTubeなどが普及し双方向にコミュニケーションが取れるようになりました。しかし、情報がGAFAと呼ばれる巨大プラットフォーマーに集中したことで、個人情報漏洩のリスクが起こるようになっています。

Web3ではブロックチェーン技術で情報を分散化し、個人で情報管理ができるため、Web2.0の課題を解決できるといえるでしょう。

Web3が社会にどのような影響を与えるのか?

Web3が普及すると、どのように社会は変化していくのでしょうか。

ここでは、Web3が人々の働き方や金融業界、マーケティングに与える影響を取り上げて解説します。

人々の働き方を変える

Web3は、人々の働き方に影響を与えます。例えば「DAO(分散型自立組織)」の登場が挙げられます。

DAOとは、中央管理者となる存在がいない、誰でも参加可能な組織です。また、取引がブロックチェーンに記録され、組織の透明性に優れていることも特徴の1つです。

DAOではメンバー全員が意思決定者となり、対等な関係を作れるため、風通しのよい組織づくりにつながるでしょう。

DAOのルールは、ブロックチェーンの「スマートコントラクト(設定されたルールに従い契約を自動化するための仕組み)」に記載されており、1人の人間がルールを変更できません。あくまで、メンバーの同意が必要となります。

DAOの普及により、特定の管理者がいる組織から平等に管理できる組織に変化していく可能性があります。

金融業界の構造を変える

Web3により、金融業界が変革を迎えると考えられます。代表的な例がDeFiです。

DeFi(分散型金融)とは、ネットワーク上で仮想通貨の取引が可能なサービスです。これは、銀行や証券会社などの中央集権型金融とは異なり、管理者がいないため格安の手数料で取引できます。

そのほかのDeFiのメリットは、以下の通りです。

  • 透明性が担保される
  • 審査なしで利用可能
  • 時間や場所を問わない

DeFiでは、銀行のサーバーにデータが保存されず、ブロックチェーン上に記録されます。取引記録が一部の組織に管理されないため、透明性が高いといえるでしょう。

また、審査を行わずに利用できることもメリットです。職業を問わず、銀行口座を持っていない方でもDeFiであれば利用できます。

そして、24時間取引可能であり、あらゆる場所で利用できるメリットもあります。時間がない方でも、足を運ばずに金融取引ができます。

しかし、現時点ではトラブルも多いため、導入には慎重な検討が必要です。今後さらなる普及が予想されるでしょう。

今までのマーケティング常識を覆す

分散型インターネットの普及は、データの所有権を個人に移行することにつながり、ユーザーのプライバシー保護が重要視されるため、これまでのマーケティング手法は通用しなくなります。そのため今後は「トークングラフマーケティング」が必要となるでしょう。

トークングラフマーケティングとは、NFT(個人が所有するデジタルデータにシリアルナンバーを付与し、唯一無二の価値を証明するもの)を確認して、趣味嗜好を予測し、それに近いNFTの配布や製品サービスの広告を行う手法です。

トークングラフマーケティング上でNFTを配布する方法は、QRコードやICカードで配布することが挙げられます。

この手法を活用すると、消費者は、マーケットプレイスで買う手間が減り、企業はコストをかけずに自社商品の告知ができます。

このようにWeb3では、トークングラフマーケティングによってマーケティングの常識が変化する可能性があるでしょう。

Web3により社会が発展する

Web3とは分散型のインターネットであり、今までの中央集権型の管理から個人の管理にシフトする仕組みです。人々の働き方や金融業界の構造を変え、現在のマーケティング手法にも影響を与えるなど、さまざまな可能性を秘めています。

しかし、法整備が追いついていない点や技術的な問題により、現時点では課題も多く、普及にはまだ時間がかかりそうです。

Web3の特徴と課題、社会に与える影響を把握したうえで、今後の動向に注目しましょう。